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PICKUP  第10回  塔谷一臣




■ はじめに

 第10回は吉原理恵子(原作)/禾田みちる(画)の「幻惑の鼓動」(徳間書店)のキャラクター、塔谷一臣について取り上げていきたいと思います。吉原理恵子(原作)/禾田みちる(画)・著、 「幻惑の鼓動」、出版社・徳間書店より抜粋、引用させていただきました。
 この作品の用語について、簡単に「PICKUP11a」(右上)で説明しています。
■ 外見と内面

 長くて美しい髪に鍛えられた体を持つ美形。大堂寺高校3年生で晃ちゃんとクラスメート。背は晃ちゃんより少し大きい。武道をたしなみ、「塔谷」の後継ぎ。力は塔谷随一で黒狼隊(塔谷の力と強さを結集した隊)の頭領でもあります。
 かなり抜け目のない策士で、頭の回転が速い。対晃ちゃんにのみ甘く優しい騎士に変身を遂げています。そして決め台詞を吐きまくってます。クラスメートや友人からは晃ちゃんの騎士として認められ、温かく見守られています。
 しかし最近先祖がえりをしてしまった塔谷。朱金の髪に紫紺の瞳に大変身してしまいました。腕の模様に髪に目の色の変化…だんだん学校へは行けなくなってます。
■ 「俺」のもの

 過去何度もしびれる名言を吐いている塔谷。特に「俺の〜」というフレーズが何度も登場しています。その他素敵な決め台詞などがあり、それを見たらうっかりよろめいてしまいます。
 ルーシェを召喚してしまい、暴走しそうな晃ちゃんに対して、晃ちゃんの顔を両手で挟みながら語りかけます。
「おまえは俺のことだけ見てりゃいい」
 これですっかり味を占めたのか、これからは塔谷語としていくつもの素敵なシーンで晃ちゃんのみに使用します。
「天野と約束したんです 何があっても絶対俺が支えてやるって―だからお願いします」
 晃ちゃんママにかっこよくタンカを切る塔谷。弱りながらも和服姿で堂々たる姿を見せています。このセリフを簡単に訳すると、「結婚を前提にお付き合いさせてください、お母さん!」ということになるでしょう。
 さらに色々あって弱った晃ちゃんを早速口説く塔谷。こういうところも抜け目がありませんね。さらに暴走しかける晃ちゃんに塔谷は優しく囁きます。
「崩れそうになったらちゃんと俺が支えてやるって」  「おまえは独りじゃないだろ?」
 葉月と晃ちゃんを巡ってのラブバトル、葉月が晃ちゃんの顔や首筋などを舐めて塔谷を挑発。それに怒ったのか
「返してもらうぜ 俺の――天野を」
 えぇぇ?一体いつから、いつのまに晃ちゃんは塔谷のものに!?まだお付き合いしてないでしょう?いや、皆いずれはできるだろう、とか思っていますけど、この時にはまだあなたのものではありませんよ。ついついキレて本音が出てしまったんですね、塔谷ってば。おかげでこの後バトルがヒートアップで大モメ。
「大丈夫 俺はおまえの半身だから何も傷ついたりしない どこも壊れたりしない」
 暴走する晃ちゃんに優しく触れる塔谷。乙女チックに晃ちゃんに迫り…もとい落ち着かせながら口説くという高度なテクニックを使っています。
「俺はおまえの半身であると同時におまえは俺の片翼だ そうだろ?一人じゃできないことも二人でならやれる」 

「おまえの全てを独占しようなんてそこまで俺は自惚れちゃいない でも…だけどおまえの背中は俺に預けてくれるんだろ…?」
 塔谷最高。もうこれで晃ちゃんは陥落したも同然ですね。
「お前の背中はちゃんと俺がいる」  「ほら……俺の鼓動が聴こえるだろう?」

「…おまえは俺の半身だ」
 塔谷お得意の必殺フレーズ。繰り返し晃ちゃんに言い聞かせ、そのうち晃ちゃんもその気になると言う強烈なセリフです。
■ 晃一専属騎士

 電車で倒れる晃ちゃんを助けたことから、塔谷の騎士生活はスタートしました。それからはもうしょっちゅう晃ちゃんを守るため、騎士ぶりを発揮します。
 狂犬が晃ちゃんを襲おうとしたのでその犬を一撃でしとめます。そして塔谷は晃ちゃんの気(オーラ)を喰らう葉月から助けます。気を失う晃ちゃんをしっかり抱きかかえていて、フォローも十分。

 力を上手くコントロールできなくて、顔色を変える晃ちゃんを廊下に連れ出す塔谷。友人の加賀+根岸くんからは「天野の保護者」と言われたり、四人で電車で話をしていて、よろめく晃ちゃんを助けた際に過保護とつっこまれています。また、晃ちゃんに図書室に誘われた塔谷は喜んでついていきます。その時の加賀+根岸くんのセリフ。
「あいつら女子になんて言われてるか知ってるか?」  「女王サマとその下僕」
 的を射てます。そしてだんだん本人の堪えまぬ努力の結果、下僕から格上げされました。記者たちが寄ってきたのを追い払う塔谷とそれを見ていた加賀+根岸くんコンビ。
「天野のナイトぶりが板についてきたなってコト」  「ま これからもその調子でがんばりたまえって感じ?」
 塔谷は苦笑しながらもまんざらでもなさそうです。さらに夢でうなされるため、昼食をとったら速攻爆睡する晃ちゃん。それを起こす塔谷に対して加賀+根岸くんはぼそっと心の中でつっこむ。
(ああこれでまた天野は「スリーピングビューティー」の名をほしいままに…) 

(塔谷も「下僕」から「王子様」へ格上げされてるし)
 とうとう騎士・塔谷は王子様まで格上げされる始末。まわりからはすっかり…ニコイチ。よいですね。
「おまえの信頼取り戻せるならどこへだって行ってやるよ」  「…行くさ おまえが呼ぶなら地獄の底にだって行ってやるよ」
 暴走しまくりの葉月が晃ちゃんに襲いかかりますが、それを塔谷は颯爽とやってきて華麗に助けます。大暴れの葉月を押さえこむたくましい塔谷。そしてしっかり晃ちゃんの顔に手を添えています。離れていても騎士には晃ちゃんの危機が分かるんですね。
 さらに腹減り葉月に見せつけるように(というか見せつけてます)塔谷は晃ちゃんに絡む絡むvv葉月に精気を与え、弱る晃ちゃんをしっかり抱きとめています。晃ちゃんもこの頃になるとすっかり身も心も(おい)信頼して預けています。
 しかし晃ちゃんが影の陰謀と策略のせいでとんでもない目にあってしまいました。必死に塔谷に助けを求める晃ちゃんの声が塔谷に届きます。
「天…野?」  「ミスラ!!天野の居場所がわかるか!?」  「なら連れていけ!今すぐだ」
 ミスラの力でテレポート(すごすぎます)。そして着いた先は彰のマンション。
「…天野はどこです?」  「俺はあいつに呼ばれてここへ来ました」  「あいつはどこです?」
 塔谷、ハンパじゃなく岡島(彰の後見人)と魅耶ちゃんを睨みつけています。そして晃ちゃんに呼ばれて結界内(寝室)へ入る塔谷でしたが、そこで見たものは彰と裸で重なる晃ちゃんでした。塔谷だってまだなのに!!それを見た塔谷は烈火のごとく怒り狂いました。
 しかし、彰は晃ちゃんの強烈な力に堪えきれず死にかけ、思いきり突き飛ばされています(自業自得)。弱々しく塔谷の名前を呼ぶ晃ちゃんには、頼りになるいつもの塔谷に戻ります。
「言ったろう!おまえが呼んだら俺はどこからでもどこにでも飛んでいく そう約束しただろうが」
 いや、比喩とかそう言うんじゃなく本当に飛んで来ましたよ。その言葉には確かに偽りはありません。でも塔谷じゃないとできませんから…。
 塔谷は左手で晃ちゃんの目を覆いながら、
「…何も考えなくていい おまえを抱いているこの腕はおまえを護るためにあるんだ」  「天野 おまえは俺の鼓動だけ聴いていればいい」
 次から次へと最高の殺し文句を炸裂させる塔谷。追いこみにかかってます!これだけ尽くされたら晃ちゃんはもうやられるに決まっているでしょう。
■ 刀邪(とうや)としての覚醒
 3巻において、晃ちゃんの力に触発されたのが「みすら」と「トーヤ」であり、また晃ちゃんに「塔谷=トーヤ」と呼ばれたことを思いだし、不思議に思っています。それらが覚醒するための最初のきっかけであると思います。
「アレハとーやノ継承者ダ」  「彼ノ者ハ刀邪ノ力ヲ継グ魂核みすらノ継承者ダ」
 晃ちゃんとルーシェが話をしています。ここで塔谷=刀邪であることが確定したのではないでしょうか。そして刀邪覚醒のきっかけとなったのが晃ちゃんを巡っての葉月とのラブバドルであり、晃ちゃんの力に触発されます。
「…みすらノ継承者ヨ」  「オマエハカニ優レタ剛ノ者ダガイマダ真ノ刀邪デハナイ」
 まだ完全には目覚めてはいませんが、この後に晃ちゃんの力に触発された結果、ミスラの聖紋が腕に刻まれることによって真の覚醒・復活しました。しかし覚醒するにあたって、高熱に浮かされる塔谷を晃ちゃんが看病。首を噛まれたり、一夜を共にすることも(一緒の布団で寝ただけです…)。
 前世において塔谷(=塔谷)が羅鬼(=晃一)と初のご対面〜。
(なんて綺麗な――)

(昼間 この人を初めて見たとき俺の胸の鼓動は確かにとまった あの瞬間俺の耳はこの人の声以外何も聴こえてはいなかった)

(命を懸けても惜しくない あの人の笑顔を少しでも独占できるように)
 速攻一目ボレの前世での刀邪(=塔谷)。そんなに前からベタボレだったんですか…業は廻ってますね。
■ 天野晃一に対する想い

(どうかしてるぜ まったく)
 晃ちゃんを介抱している時のことをフラッシュバックさせる塔谷。体育のバスケで汗と息を荒くする晃ちゃんを見て、どうやら色々とモヤモヤしている様子。すでに晃ちゃんの色気にあてられてます。
 襲ってきた狂犬を倒した塔谷はちょっとやりすぎたかと思っていますが同時に、
(なーんかあいつって時々妙に危なっかしいっつーか 目が離せない)

(なんだってこうあいつのことが気になるんだっっ)
 壁に八つ当たりしながら、知らぬうちに晃ちゃんフェロモンに侵食されつつあります。楽し過ぎです。
「近頃とんでもないジャジャ馬に懸想しておるそうだな」
 塔谷のじーさまからの素敵なつっこみあり。面白すぎなじーさま。的を射すぎです。いやまだこの時は気になる程度だったんですよ。でもそのうち懸想どころではなくなりますから。しかしじーさまは伊達に年を食ってはいなかったということなんでしょうか…?先見の明があったようで。
「何より俺はあいつと同じ目の高さで対等(タメ)を張りたい」  「力ずくではなくあいつの信頼を得たい」
 じーさまにタンカを切る塔谷。それってもう懸想してるんじゃ…?という疑問を持ってしまいます。
「おまえの中に潜んでいるモノがなんであれ 俺はおまえに必要とされりゃ嬉しいし それ以上におまえの全てを知りたいと思ってるよ」
 すべて〜?!そんなに晃ちゃんのこと知り尽くしたいんですか?
「このミスラの聖紋に誓って俺があいつを守る」 「俺はもう二度失わない 天野…おまえを」

「ときどき俺もわからなくなる」  「おまえと共にありたいと願うこの気持ちが俺自身のものなのか…刀邪の記憶をただなぞってるだけなのか…なんてな」
 前世の刀邪の想いや慟哭なども全て引き継ぎ、新たに決意する塔谷。熱を測るため(それ以外も含んでいそう)額に触れ、手をしっかり握って何かを祈っています。切なさと同時においしいシーンでもあります。
(一臣さんは天野晃一に入れ込み過ぎる…!!特にここ最近は尋常じゃない)
 荒木(塔谷の後見人)は危惧しています。けれどももうとっくに塔谷は、晃ちゃんが無意識に製造しているフェロモンにあてられてしまいましたから。もうメロメロの骨抜きですよ…。
 そんな中、塔谷と荒木が晃ちゃんを襲った事件について話をしていました。事実を知った彼はショックのあまり暴走寸前(無理もない…)。
「触るなッ」  「…許さない 天野を傷つける奴は誰であろうと俺は絶対に許さない……!!」
 晃ちゃんの大変な姿を見た塔谷は彼を抱きしめながら、やるせなくて怒りを露わにしています。触れようとする荒木に対して、塔谷は怒り120%。
(……まいった 天野に餓えていたのは葉月だけじゃなかったけな)  (今さらながらに思い知らされる)

(「自分の両手は天野を守るためにある」―その言葉に偽りはない けどこの日毎に膨れ上がる天野への執着はなんだ?)

(誰にも渡さない たとえそれがタルパの憑代である葉月だろうとおまえの大事な弟であろうとな)
 晃ちゃんのフェロモンにやられてよろめいてます。さらに後ろから抱きつき首筋に口付け。そして固い決意の中、しっかりライバルを見極める塔谷。もうすでに彰、魅耶ちゃんは眼中にありません。ターゲットは葉月と弟の淳に絞っています。
「おまえのためになら これから先血族の泥をかぶるくらいどうってことないんだ…」  「……けどあんまり無防備過ぎるのもなぁ…」

「ま 俺的にはスゲー美味しい据え膳状態だったりするんだけど」

(チャチな理性が擦り切れそうなんだって)
 ソファでうたた寝する超無防備な晃ちゃんに、塔谷はちょっぴり紳士の皮が外れてしまいました。眠る晃ちゃんにキス。ブラヴォー!!
 そして水を飲ませると言う役目のもと、チューチューしまくりの二人。そしてとうとう言ってしまいましたよ…。
「あま…の すき……だ」
 おめでとうございます!!ひそかに祝杯をあげたいです。12巻目にしてやっと想いを晃ちゃんに伝えました。告白する前からもうラブラブでいちゃいちゃでしたが…。晴れて両思いです。今後ますますラブ度はヒートアップしていくのでしょう。
■ 感想

 何だかとっても久しぶりのPICKUPでした。一体いつからこれに取りかかっていたのか、もはや記憶が薄くなってきています。塔谷は最近かなりツボな男vv主人公にベタボレ、しかも強くてカッコイイので、いいよーいいよーってニヤケながら読んでいます。女王様受と騎士チックな攻好きにはオススメしたいです。