■ はじめに |
第11回は吉原理恵子(原作)/禾田みちる(画)の「幻惑の鼓動」(徳間書店)のキャラクター、天野晃一について取り上げていきたいと思います。吉原理恵子(原作)/禾田みちる(画)・著、 「幻惑の鼓動」、出版社・徳間書店より抜粋、引用させていただきました。
この作品の用語について、簡単に「PICKUP11a」(右上)で説明しています。 |
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■ 外見と内面 |
艶やかな黒髪と黒い瞳、額に大きな傷を持つフェロモン過多の美形。現在大堂寺高校3年生で学ランです(ここかなり重要ポイント!)。背は弟の淳より大きく、塔谷・葉月よりやや小さいかも。祖母・母・弟の4人家族。弟にかなリ甘く家族思い。かなり鈍感。家族に心配かかけさせまいとつい我慢したり、隠してしまうことがあり。一度自分の懐に抱えたら裏切らない許容量の大きい人。
天野の血筋は代々覡(かんなぎ)の血を引く家系。しかし、晃一たちは「はぐれ分家」の末裔らしく、本家とは面識はなかったみたいです。ただ、晃ちゃんの額に傷をつけた犯人が天野本家の人間ではあったので、本家としては存在をしっかり認識していた模様。 |
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■ 外道としての覚醒〜前世と現世の関係 |
晃ちゃんは葉月にオーラを喰われたせいで八蛇頭(オロチ)を自分に召喚してしまいます。これはルーシェと呼ばれ、強大な力を持つ守護聖獣(ウル・ガーリ)でした。正式な初顔合わせは6巻。そのため邪眼を持ち外道と言われるようになります。この邪眼は玻璃の鏡でした。
外道となったため、前世の記憶(晃ちゃんの前世は羅鬼=ラキという人物)も蘇ってきています。その後、羅鬼が現れて、底で真のたましい継ぎが行なわれて真の継承者として完全に目覚めました。他の仲間としては塔谷・葉月・蓮がいます。 |
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■ ミスターフェロモン男 |
(私の中で)「ミラージュ」の高耶さん、「あふP」の鉄ちゃんと並ぶ3大スーパーフェロモン男です。とにかく色々な人たち(特に男)を無意識にたらしこみ、メロメロにさせています。晃一の場合、まず弟の淳(かなりのブラコン)・クラスメイトで騎士の塔谷、淳と同級生で強引で繊細な弟の葉月と積極的な兄の彰など多数。魅弥ちゃん(唯一の女性)もひそかにラブ。
晃ちゃんは気分を悪くして電車の中で倒れたため、偶然同じ車両にいたクラスメイトの塔谷+根岸+加賀の3人が介抱。晃一は目覚めてポカリを飲みました。 |
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(………まいっちゃうよなー なんか晃ちゃんてばここんとこミョーに色っぽいんだもんな〜) |
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晃ちゃんの学ランのボタン全開+お色気も全開だったらしく、フェロモン放出してしまいました。根岸+加賀コンビが頬を紅く染めてますよ。また晃ちゃんのフェロモンにあてられ弟の淳も頬染めてます。フェロモン過多ですね。 |
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「純情一途の次代跡目を妖艶な色香で誑かす性悪な毒婦」 |
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塔谷の冗談交じりのセリフは、案外的を射ています。このセリフの後晃一に怒られていますが、事実ですよ…晃ちゃん。 |
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(アレが欲シイ)
(―あつい…なんだ?この灼けるような餓えは) (喰イタイ) (オマエガ欲シカッタンダ)
(喰ワセロ) (舐メタイ オマエヲ) (シャブリ尽クシタイ) 「俺のだ」 |
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危険な兄弟・彰と葉月。初めはお互い晃ちゃんの力が欲しかったのに…。晃ちゃんは葉月の暴走と餓えを満たすため、自らドナドナしています。
こんな危険なことを考えている葉月は、いやがる晃ちゃんの唇を何度となく奪いまくり、押し倒してしまいます。この後はもう助けにやってきた塔谷と激しいラブバトルを勃発させてます。 |
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(…あの野郎 さんざん見せつけやがって) 「あいつが喰えるならどこでもいい」
「好きなときに好きなだけ喰えるんなら その間はどこにでもおとなしく繋がれておいてやるさ」
(一臣 俺の目の届かないところでどれだけあいつを喰ったんだ?あいつは俺のモンだ おまえにだけは絶対やらねー)
「天野 もうおまえじゃダメみたいだ…いつのまにこんなに囚われちまったんだか」 |
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葉月は塔谷と晃ちゃんの中に嫉妬しつつ、相変わらずの自己中+危険思想をお持ちの様子。晃ちゃんは葉月のものではありません。さらに最初は弟の淳に執着していたのに、淳より晃ちゃんが良くなったそうです(心変わりですね)。
そして、弟の葉月もさることながら、兄の彰さんも負けてはいません。 |
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「あの誰にも懐かない孤高の獣のような外道が欲しい」
「一瞬でもいい あれを喰らうことができるのなら本望だ―」 |
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裸の晃ちゃんを膝の上に乗せる妄想をしながら、彰さんはごねます。素敵な妄想ですが、晃ちゃん的には大ピンチだと…。そしてこの妄想を実行すべく、策士の彰さんは昼間から車で晃ちゃんを待ち構え、デートに誘います。 |
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「やあ こんにちは 天野くん」 |
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「やあ、じゃねえよ!!」と全国のファンのみなさまがツッコミを入れただろうと思いますが、人のいい晃ちゃんは戸惑いながらも付き合ってあげます。そしてとっても馴れ馴れしく |
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「彰でかまわないよ天野くん 俺も晃一くんと呼ばせてもらうから」
「これからもっと親密なおつき合いをさせてもらう予定だから」 |
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清々しいほど図々しいです。塔谷だってまだ「天野」ですよ?しかも名前で呼んでいいなんていつ言ったんですか?彰さんの勝手な脳内補完に、晃ちゃんは困りながらも強引さに負け「彰さん」・「晃一くん」の関係に…。
おまけに親密なお付き合いとは危険です。レッドカードでそうです。妄想が暴走してます。そんな中、禁断のシーンがやってまいりました。怪しげな香とハーブティーで晃ちゃんの意識を飛ばす彰さん。さらに暗示でこの状況(ベッドで押し倒し)は夢だとかのたまっています。暗示をかけた後、目を開ける晃ちゃんに驚く彰さん。 |
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「普段が普段だからこのギャップが…たまらないな」
「そんな目をして俺を誘うおまえが悪い」
「おまえは俺のものだ」 |
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出たー!ゴー●ン魔の勝手な言い訳!勝手なことを抜かして晃ちゃんを思いきり襲ってしまいました…!この兄弟は本当に手のかかる兄弟でして…兄がしでかしたら今度は弟の登場。 |
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「…誰にもやらねー 一臣にも兄貴にも 天野のクソ女にもなッ」 |
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…何故「天野のクソ女(=魅耶ちゃん)」に1番力が入ってるんですか?せまる葉月を見て、晃ちゃんは兄の彰を思い出してしまい、トラウマで大暴走してしまいました。葉月…。さらには葉月の悲愴なようなはた迷惑なような想い。 |
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(どんな不様ななりをさらしても…一口でいい…晃一 おまえの精気を舐め摂る日まで俺は……生き抜いてやる)
「だいたいおまえが…」 (俺を無視して一臣にかかりきりだからだよ) |
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また何とも葉月らしいと言うか、エロい覚悟ですね。さらに葉月暴走。そして押し倒してます。シャツ破ってます。何とか晃ちゃんに止められ未遂ですみましたが…。モテモテなのも困りものですね。 |
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(……ああ なんて芳しい これは この細胞の隅々にまで染み渡るような波動は羅鬼―の) |
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思わず塔谷は晃ちゃんマタタビによろよろ、メロメロ。そして、晃一ママのするどいツッコミは真理な気がしました。 |
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「憶えときなさい 男の友情なんて不純異性行為より数段タチの悪いモノなんだから!」 |
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いやはや、全く持ってその通りでございます。 |
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■ 塔谷一臣への想い |
半身・半身と塔谷に刷り込まれ、また何度も彼に助けられたため、絶大な信頼を寄せています。一度派手にケンカをしたりもしましたが、それを乗り越えさらに絆が深まりました。そして塔谷の刀邪覚醒に伴って、塔谷だけでなく晃ちゃん自身も認める「半身」となりました。想いへの自覚は無意識的には、巻を追うごとに想いは募っていってると思います。
四家の後継者のみが知る情報を知っている晃ちゃんを、疑惑の眼差しで睨みつける塔谷。そして詰問します。それによって晃ちゃんは塔谷の優しさが営業用だと感じてしまい、ケンカになってしまいます。 |
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(―イライラする…っていうより穴が 身体の中に大きな穴が――)
「裏切られたなんて思う方がどうかしてる」 |
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塔谷との思い出を回想しながら、ショックでかなり落ちこんでいます。それは何度も彼に助けられたため、塔谷に信頼を寄せていたからです。しかし、それを乗り越え二人はさらに絆が深まりました。 |
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「――もし俺が禍いを招く疫病神だったとしても その時までは俺は独りじゃないって思ってもいいのか?」 |
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不安に思いながらも、着々と塔谷との信頼関係を結んでいく晃ちゃん。そんな中、力が暴走してしまい監禁されていましたが、そこをを抜け出してママとファミレスで今後について話し合います。そこで塔谷のことを聞かれ、 |
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「俺は…塔谷を信じるよ」
「今の俺をありのまま受けとめてくれるのはあいつだけだから」 |
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ママに(塔谷くんてあんたにそんな顔させちゃうんだ?)と思わせた優しい笑みを浮かべて言いました。塔谷に聞かせてやりたいです…もうそんなこと言われたらいくらでも尽くしますよ!さらにホテルに身を潜めながらも、塔谷には電話する晃ちゃん。 |
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「行かない 俺はここにいる トーヤ」 「俺はどこにも行かない」 |
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ミスラの後継者である塔谷が、刀邪として覚醒しようとする時、ひどい熱に浮かされたため、(定番にして重要な)口移しで晃ちゃんは水を飲ませて必死に介抱。思わず身身悶えます。 |
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「ン じゃあな あとで電話する」 「ああ待ってる……ありがとな」 |
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人目(淳がいます)もはばからず、もう半分できちゃってるだろう二人は、アツアツの会話をして電話の約束を交わしています。さらに学校では屋上で密談。 |
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「背中はおまえに預けたからな ちゃんとフォローしろよ?」
「もちろん 張り切ってやらせていただきますって」 |
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そんなこと晃ちゃんに言われたら、塔谷はりきっちゃいますよ?そして予想通り、めちゃくちゃ張り切ってます、塔谷。 |
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「塔……あ……」 |
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悪夢にうなされる晃ちゃん。そんな自分を揺り起こす人物を塔谷と勘違いしています。本当は淳だったのに…。うっかり名前を呼びそうになっています。もう本当にラブですね。弟としては面白くないでしょうが。
それから、塔谷の鼓動を聞き、手を握られ安心する晃ちゃん。着実に愛を育んでいます。尽くしまくる塔谷の努力が報われてます。 |
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(……ああ 塔谷の鼓動だ いつも支えてくれる熱だ 俺は塔谷の存在に支えられてきた)
「大丈夫 怖くない」 「俺の鼓動が聴こえるだろう?」 「おまえの背中にはちゃんと俺がいる」 |
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テレポートの能力の他に、テレパスの能力は持っていないんですか、頭領?この言葉、こっそり教えてあげたいです。塔谷のマンションで「大丈夫・俺がいる」など、塔谷の言葉(殺し文句)と優しいぬくもり、そして首筋にチューを思いだして思わず赤面して動揺。 |
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(こいつの背中 こんなに大きかったっけ) |
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塔谷の美しい背中を見て、胸を高鳴らせる晃ちゃん。後1歩だ塔谷。押せ、今こそ押すんだ塔谷!!晃ちゃんは待っています! |
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(いやだ いやだ そんなのは許さない!) (俺の―魂の片割れだとおまえが言った!) |
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彰さんに塔谷が刺されて、晃ちゃんが現場にテレポート!そして葉月に助けを求め上半身裸(大注目)で、3人は絡むもとい祈って力を注ぎます。
刺されたせいで高熱に浮かされる塔谷に躊躇なく口移しで水を飲ませる晃ちゃん。素敵なお約束です。 |
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(アイツを救うことしか考えられなかった あいつだけを)
(俺は―あのとき選んでしまったのか)
「熱が下がっていつものお前に戻ったら もう一度ちゃんと告れよ?」
「返事はそんときまでとっとくから」 |
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晃ちゃんは自分の塔谷に対する想いに気づきます。そして塔谷に告白されてとうとう自分も好きだと自覚しました。眠る塔谷にチューしながら返事待ち!大変おめでたいです。 |
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■ 感想 |
主人公がモテモテ・魔性・無意識・天然・女王様でフェロモン撒きちらしているといった設定が大好きな人(それは私)にはおすすめです。おかげさまで本当にウハウハして困ってしまいます。やや絵柄でとっつきにくさを感じる人もいるかもしれませんが、要は慣れですよ、慣れ。気になる方はぜひレッツトライ。 |