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PICKUP  第5回  仰木高耶




■  はじめに

 第5回は桑原水菜の「炎の蜃気楼」(集英社コバルト文庫)のキャラクター、仰木高耶について取り上げていきたいと思います。桑原水菜・著、 「炎の蜃気楼」、出版社・集英社コバルト文庫より抜粋、引用させていただきました。 
 この作品の用語について、簡単に「PICKUP1b」(右上)で説明しています。
■ 外見と性格

 178・5cm、62kg、O型、7月23日生まれ(第1巻当時16歳、現在22歳)。漆黒の髪と瞳(今はルビーのような赤い瞳)。スラッとしていて抜群のルックスを持つ。動物に例えると猫科!虎か猫!!きゃーきゃー。
 性格は強さと弱さがひどく極端な人物。寂しがり屋で不安を抱え、脆い面があると同時に、最後のひとかけらに強さを持っている。シャイでいじっぱりで結構シキリ屋さん。
 そして、人に優しすぎて、好きすぎて自分が傷ついてしまう人…。でもそんな人間臭さにまた直江たちが救われ、惹かれてしまうんですね。

 〈備考〉 まず年上の男に弱い。(綾子ねーさん談)ねーさんナイスすぎ…。でも私もそう思います。年上でよかったですね、直江。(まさか計算?)
 さらに、上杉夜叉衆総大将として400年間もの長い間束ねる強力なリーダーとして大活躍しています。400年間統率するなんて景虎さまじゃないと無理です。
■ 白・しろ・シロ

 高耶さんのカラーといえばまず白色が思い浮かびます。そして、服装から台詞まで色々な≪白≫が登場。大変よく似合っている上、直江のカラーが黒色なので対比にもなっていると思います。Tシャツ、着物、コート、ライダースーツ…などといった感じで白い服をよく着ていますし、直江の夢でも白いコート+白いマフラーといういでたちで高耶さんが登場しているあたり、彼の中でも≪白≫という印象なのでしょう。
 それにしても、直江でなくても辛抱たまりません。よだれものです。願わくばイラストつきで見たい…。そして、≪白≫が登場するセリフといったらもうアレしかないです!
「……でる……しろいの……出ッ」 (21巻p104)
 名言です!!…うっかり言いきってしまいましたが、こんなにインパクトのある言葉はそうそうありません。そしていつのまにか直高語へと変化しています。以心伝心?さすがだ…。
■ キングオブキング

 色々な意味で高耶さんはキングです。400年生きているからなのか(多分景虎さまだからか)、高耶さんを示す言葉がいくつも存在しています。そこでどんなキングなのか例をいくつか挙げて見ようと思います。 
その1 拉致られ王
 
 読者のみなさんが既にご存知のように、キング・オブ・拉致られ王の名を欲しいままにしている高耶さん。はっきりいって拉致されすぎです。まず高坂、次に北条氏照。年上の男に弱いというのがここでも証明されていますね。さらに下間一味にも拉致されています。それからヒムカ教の信者に、信長、一条の残党、高野山の僧侶、千秋に操られた赤鯨衆のメンバーに、彌勒な譲にも…。
 
 ものすごい頻繁に拉致されていますね。おまけに開崎にまで…そんなんでいいんですか、直江?高耶さんを守るのはあんたの役目でしょう!!その本人が拉致してどーするんですか!!でも1番最初の拉致はやはり初対面で石をぶつけてきた直江について行ったことになるのでしょうか?(でも、自発的について行くのは拉致?)それでもだめですよ、高耶さん!いくら年上の男に弱いからって、見ず知らずの男についていくのは危険ですから。
その2 雌蟷螂(メスカマキリ)

(どれだけ苦悶させようとお構いなく、際限なくあの男を貪り尽くす。メス蟷螂のように、喰って殺すとわかっていても喰って喰って喰い尽くす。直江が息絶えても腰を振る。屍の上で腰を振る。おまえが生きていたくても、お前の命なんかお構いなしに地獄のようにおまえを求めてしまう。) (22巻p105) 
 キング・オブ・雌蟷螂でもある高耶さん。邂逅編の頃から≪雌蟷螂≫表現が出てくるので、既に400年!年季が違います。自ら雌蟷螂に例えています。直江を喰らってしまう(雌が雄を食べてしまう=毒の体で直江を貪る)とか危惧してますが、むしろ喰われてません…?そして屍の上で〜ということは騎乗位…?
その3 ひらがなモード〜蝶の羽化

「このしせい……つらい……」 「―これで、する。」 (24巻p172)
 直江以下、全国のミラファン・高耶さんファン・読みながら直江が憑依してしまうような人は完全にノックアウトされたことでしょう。もう可愛すぎます。それは犯罪です、高耶さん!!
 伝説の蝶の羽化シーンです。…鼻血噴射。喰う、喰わないとか、もうそんなことどうでも良いです。倒れます。というかこんなに可愛いなら、直江だって喰われてもいいでしょう。私なら「どうぞ、ご自由に」と声を大にして言います。
 それにしても見てぇ〜!!蝶の羽化〜!直江ひとりじめなんてずるい。出し惜しみ(違います)せずイラストつきでババーンと見たかったです。こんなのイラストつきで見たら悶絶死…。だって、ネクタイで縛られた後、直江を押し倒して腹の上に跨るんですよ?大興奮…ハアハア…。これに上目遣いとか加わったら本当に死ぬ。かわいすぎて死ぬ。
その4 人たらし

 感想のほうでも書いていますが、とにかく男キラー!数々のヤロー共の人生を狂わし、殺しまくってます。ダントツぶっちぎり1番・直江信綱、2番・風魔小太郎、3番・兵頭隼人、他に里見・松田・赤鯨衆(高耶さんの信奉者多し)、ある意味では織田信長(宿命のライバル)+成田譲など。
 そんな人たらしなことを表わすような台詞を、兄の北条氏政は死に際に言ってます。
「聞いてるぞ、三郎。そなたを抱こうとして何人の男に組み伏せられた?越後の男は相模の男よりも屈強だったか。それで何人受け入れた」 (8巻p192)

「そなたは、われら兄弟のなかで一番危険な人間だ。気づかないうちに男の欲情まで駆りたてる。その虎のような瞳は肉体を換えても変わらない。そなたには男を狂わせる魔性がとりついているのだ」 (8巻p192〜193)
 実兄なのに景虎さまになんてこと言うんですか!!いくら本当だからって!しかし、上の台詞のように感じてしまった男たちがごろごろいるのもまた事実な訳で…。さらに万死に値するだろうこの男・松田隆秀は氏政に大暴露。 
「大したものだな、北条の人間と言う奴は!あれの正体は淫乱よ。あれを犯して貴様への報復とするはずが、逆にこちらが惑わされかけた!」

「あの味が忘れられなくて、恋い狂った挙句におのが男根を斬って死んだ仲間もおったわ。貴様の末弟は魔物じゃ!とんだ一族よの、北条!」 (群青p148〜149)
 この男たちは確実に723回の死刑です。その前に直江に53回ほど拷問を受けて苦しんで下さい。…確かに人たらしで魔性の受でも、三国一の美少年でも、やってはいけないことってあるのです…。勝手にアレ斬って死んで下さい。アデュ〜松田一味。 
その5 景虎さまモード

 実際これは直江を筆頭にかなりの威力があります。冷徹・冷酷・悪魔などと言われ、見る者を凍りつかせてしまうほどすごいです。それと同時に強いカリスマ性を発揮するので、人々は畏怖の念を抱いています。カッコイイ。
「忘れないように言っておく。直江。おまえがオレの答えを奪うのは許さない。どんな理由があろうとも、決断するのはおまえじゃないぞ、直江。自分の立場をもう一度わきまえろ。おまえはオレの臣下だ、主人を軽んずるような真似は、たとえどんな状況下でも許さない」 (断章p85〜86) 
 上の台詞は多分≪上杉景虎≫が目に見えて表面化してきた最初だと思います。これは5・5巻の下間頼廉の中立要請を直江が受けてしまう所。それに対して高耶さんは刃を刺すようにするどく直江に言ってます。まさにビリビリ景虎さまを感じてもうウットリ。
「だが逃げ出すなら、おまえはただの負け犬だ。負け犬になるのが悔しいなら、オレに勝ってみろ。おまえがオレに勝つことができれば、その時こそ―おまえに……抱かれてやる」 (9巻p258)
 …直江に抱かれるんですか?とか思いつつ、そんな景虎さまには男の中の男と魔性の受っぷりを感じて眩暈がします。しびれます。最高です。これでこそ夜叉衆総大将です。直江たちが惚れるのも無理はないです!! 
「なんが大功労者じゃ。せいぜい幹部の尻の穴でも舐めて取り入ったがやろ。おまんが嘉田さんの部屋に出入りしちょるんもそういうことか」 (21巻p252)

「……じゃったら、わしらのケツも舐めれるがじゃろ。ええっ、仰木よう!」 (21巻p252)
 上の台詞は手柄を立てた高耶さんに吉村たちがつっかかる所。嶺次郎の尻を高耶さんが舐める?それじゃ嶺次郎が受ですか?しかも高耶さんは舐めるんじゃなくて、むしろ舐められる(省略)…。そんな吉村たちに高耶さんが言い放ちます。
「オレが失せりゃ気が済むんだろが。こっちも出て行くつもりだったんだ。別に、いてやる理由もねぇ。こんな大騒ぎされてまで、残る義理もねえからな。」 (21巻p253)

「そんなにケツ舐めてほしけりゃ、野良犬にでもやらせてやるんだな。クズ野郎」 (21巻p253)
 こう言って吉村たちを真正面から睨む高耶さん。そーだそーだ〜!吉村に義理なんかね〜ぞ〜!この迫力に思わず勢い込んでいた吉村たちも息を呑んで後ずさるわけです。高耶さんが鼻で嗤って言い放つ。吉村は脚を震わしていて、思わず私は「ふっ」と失笑。
 高耶さんをライバル視するなんて400年早いですね!大体こんな台詞直江が聞いたら、即・調伏!!実際、しばらくの後にものすごい直江の報復が待っているわけですが。
「……この男と……ふたりにさせろ……」 「ふたりきりにさせろと言っている!」 (34巻p102)
 さすがの森蘭丸も高耶さんの恫喝にビクリと震えてます。本気の高耶さんにはかなうわけありません。この景虎さまモードとひらがなモードに、通常の人たらしな高耶さんを加わると≪最強≫というほかはありません。まさに全てにおいてキングなわけです。




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